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眼鏡士がいる店 三愛メガネ・コンタクト
遠視と社会生活
遠視は近いところを見るときはもちろん、遠いところを見るときにも常に調節を必要とし、そのため視力障害や眼精疲労を起こし、内斜視の原因となり、小児では視力の発達が停止して弱視になったりする。このように、遠視は社会生活上問題大きい。とくに近いところを見ることの多い近代文明社会では、遠視の人はかなりのハンデキャップを背負っていることになる。とくに就職にあたっては、裸眼遠健視力を規準にすることが多いが、これが良好な者のなかには遠視もかなり含まれているはずである。そのため採用後、一般事務や精密作業では眼精疲労を訴え、仕事の能率が悪くなる。
学校でも遠視は問題となり、小児は眼精疲労が、【根気がない】、【あきっぽい】、【本を読みたがらない】といった症状で現れ、学習能力は下がる。遠視は裸眼遠見視力検査は良好で、学校健康診断では容易に発見することができないから、文部省統計でも著しく少ないとされ、学校ではそれほど問題にはされてないが、実は近視より大きな問題点をもっている。
遠視の場合には、年齢・程度によって眼鏡装用の規準はことなる。遠視があっても、年少児で軽い遠視は生理的と考えられるから、視力がよく症状がなければ放置してもよい。しかし裸眼遠見視力がよくても、+2D以上、裸眼視力1.0未満で症状があれば、眼鏡装用は必要である。
引用『折異常と眼鏡』より
第10回は『視力』についてです。