2019年4月1日月曜日

第8回『斜視』について

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斜視

 斜視は眼位の異常であるが、同時に両眼視の以上でもある。乳幼児期斜視があると、片眼が使用されていないため弱視になりやすい。このように斜視は、①眼位の以上、②両眼視の異常および、③視力の異常を伴うため、斜視症候群とも言われる。斜視は内斜視、外斜視および上下斜視がある。

 『斜視』の原因のうち眼鏡に関係あるものとして、調節の異常による調節性内斜視がある。調節性内斜視は、通常遠視が遠因で起こる。一般にものを見るときには、調節と輻湊とが同じ量だけ起こるが、遠視では、その度に相当するだけの調節を余分にしなければならない。そのため、ある程度以上の強い遠視があると、余分の調整に伴って余分の輻湊も起こってくるので内斜視になる。調節性内斜視のうち、眼鏡装用によって斜視が完全に治癒するものを純粋調節性内斜視といい、斜視が軽快するが、完全に治癒しないものを部分調節性内斜視という。部分調節性内斜視は遠視に両眼視機能の異常が加わったもので、眼鏡装用とともに手術が必要になる。


 調節輻湊とは相伴うものではあるが、多少の過不足はあるものである。その過不足を示すものとしてAC/A比がある。ACは調節性輻湊、Aは調節のことで、AC/A比が大きいと、遠いところを見るときに斜視はないが、近いところを見るときに内斜視になる。これを非屈折性調節性内斜視といい、治療とし二重焦点眼鏡を装用させる。これに対して、遠視が原因の調節性内斜視を屈折性調節性内斜視という。調節性内斜視の大部分は屈折性調節性内斜視で、非屈折性調節性内斜視は稀である。


 調節性内斜視以外の斜視は手術を行う。両眼視機能を回復させるために、斜視の視能矯正訓練を行うこともある。小児に時期に斜視があると複視や混乱視が起こるため、両眼視の正常な発達が障害されるので、治療は早期になされなければならない。


引用『折異常と眼鏡』より


第9回は『遠視と社会生活』についてです。



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